税理士の探し方
税理士の探し方には、一般的には下記のような方法があります
② 異業種交流会で出会う
③ インターネットで探す
④ 税理士紹介サービスを利用する
では、それぞれの探し方について検証してみましょう!
知り合いから紹介してもらう
知り合いの経営者や世の中に詳しい先輩などから税理士を紹介してもらって顧問契約をするケースが多く見られますが、意外に後悔しているケースが多く見られます。
後悔してしまう理由は、多くの経営者ですら満足できる顧問税理士とお付き合いできていないことが多いほど、税理士の善し悪しの判断が難しいからです。
会社を経営していても、税務についてはよくわかっていない経営者が多く、そのため税理士にまるごと任せてしまっていて税理士の善し悪しを見極める能力を持っていないのです。
税理士の善し悪しをわかっていない方からの紹介は当てになりません。
また、知り合いからの紹介となると、嫌なことや満足できない点があっても断りにくいものです。そのため不安や不満を抱えたまま、税理士との関係を仕方なく進めていって、先々に問題に発展するケースが出てしまうのです。
自分の会社の情報が知り合いに洩れる可能性があります
知り合いから紹介を受けると、紹介してくれた知り合いも、その後の経過状況が気になって、税理士に内容を聞いたり、税理士から知り合いに報告したりすることが起こります。そうすると、外には知られたくないようなことが、外部に漏れてしまうことが発生するので、知り合いからの税理士紹介は注意が必要なのです。
異業種交流会で出会う
異業種交流会に参加すると、仕事意欲の高い税理士が参加しているケースが多めです。事務所を大きくしたいと考えている若手の税理士を探すには良い場所になると思います。
ただし、良い機会ではあるのですが、やはり税理士の善し悪しの判断は積極性や人間性だけではなく、税理士としての能力の見極めも重要なので、税理士を探す側も、それを判別できる能力を持っていないといけません。
インターネットで探す
ニーズに合う検索ワードで絞って、インターネットで税理士を探すこともできます。また、税理士のブログを読んで、良さを判断する方法もあります。
悪くない方法ですが、その税理士に自分で連絡して内容の説明や交渉を行い、適正な顧問料を取り決めていくというのはハードルが高いことです。
税理士事務所との関係をどう構築していくかなどの初期の条件設定は非常に重要で難しいことです。
初期の条件設定とは
■ 記帳は誰がどのようなルールでやるのか?
■ 税理士とのミーティングの頻度と手法はどのようにするのか?
■ 領収書の管理はどのようにするのか?
■ コミュニケーションのツールと方法はどうするのか?
■ 顧問料はいくらにするのか?
などがあります。初期にこのような取り決めをしっかりと固めておかないと、のちのち関係が悪くなってしまう原因になります。
インターネットで良さそうな税理士を探すことまではできても、この条件交渉や条件決めを自力で行うことが難しいのが難点です。
税理士紹介サービスを利用する
税理士紹介会社を使うと、自社に合う税理士を紹介してもらえます。きれいごとを言えば、無料で日本中にたくさんいる税理士の中から最適な税理士を紹介してもらえるだろうと思えます。
しかし現実はちょっと違います。私たちも2001年から企業に税理士を紹介するサービスを始め、2021年までに税理士紹介のサービスで約4000件のマッチングを行ってきました。今でこそ単純に税理士を紹介するサービスは止めましたが、長年にわたり一般的な税理士紹介のサービスをやってきたからこそ、税理士紹介サービスの実態を知っています。
税理士紹介サービスの問題点
世の中に約7万人の税理士がいますが、税理士の平均年齢が60歳を超えていて、ここから想像できるかもしれませんが、新しいルールや手法に対応できる優秀な税理士はそれほど多くありません。今の時代でも、Freeeに代表されるクラウド会計に対応できない税理士事務所も多く存在しています。そのため、多くの税理士と提携していると、良くない税理士を紹介する必要が出てきてしまい、税理士紹介サービスの質が落ちてしまいます。
私たちが税理士紹介サービスを始めた当初は700人の税理士に登録をいただいてましたがその全員が優秀な先生ではありませんでした。たくさんの税理士を幅広く紹介していると顧客満足度を高く維持することができないため、事業運営の後半では7人の侍(税理士)だけと提携をして、紹介を受ける顧客の満足度を高めるように変えていました。優秀な税理士事務所の得意分野はすべてで、オールマイティーに強いものなのです。
今の時代は、企業と税理士のミーティングもオンラインだし、会計システムもクラウドだしで、かならずしも税理士が会社の近くにいる必要がなくなりました。地方の企業でも東京の税理士を顧問税理士にする時代になっています。
企業と税理士との関係がうまくいっていないのは、実は税理士の能力が低いだけが問題ではない
税理士が使えないという経営者から、税理士紹介の依頼を受けますが、そのうまくいかない原因がすべて税理士だけのせいではないケースがあります。
税理士への指示の出し方が間違っていたり、取り決めのルール作りが悪かったりと、企業側に知識や経験が足りないことから生じている問題がある場合も多くあります。そのような場合にも税理士紹介サービスを行っていると、税理士を紹介することしかできず、企業側の根本的な問題解決をしてあげないと、新しい税理士に替えても問題はまた発生してしまいます。
そのため、税理士紹介サービスだけでは、経営者の課題解決につながらないと思い、単純な税理士紹介サービスは止めることにしました。
そもそも税理士に能力を求めすぎている
実は税理士の高い能力は1年に1回の決算申告書を作成するところに現れます。そのため決算申告書の作成はそつなくこなせますが、イコール上手な決算申告書を作る能力が優れているわけではありません。節税や銀行融資を受けやすくするための経営戦略などは、税理士とは別の能力になります。
しかし、税務や財務に詳しくない経営者にとって、頼みの綱は税理士しかいないので、ついつい税理士に頼ってしまうのです。そしてそこに問題があります。顧問税理士は決算申告書を作ってもらうための専門家として考えるべきです。もしも税務コンサルティングを顧問税理士に期待しているのなら、月3~5万円の顧問料でそのサービスが受けられると思っていることが間違いかもしれません。もし有利な経営を行っていきたいのであれば、経営コンサル会社に料金を払って、その支払い以上の効果をコンサル会社に求めるべきです。
良い税理士を探すチェックポイント
良い税理士かどうかを判断する項目は下記のように意外とシンプルです。
② 柔軟な対応ができる人かどうか
③ 経営者側に立って考えることができる人であるかどうか
気軽にコミュニケーションが取れる関係になれる人かどうか
ふざけているようなチェックポイントですが、経営者と顧問税理士との間で、この簡単なことができていないケースが多くあります。気軽にコミュニケーションが取れる関係ではないことが、様々な問題を生み出します。あなたは顧問税理士とLINEでつながっていますか?税理士や会計事務所の担当者とLINEで気軽にやり取りできる関係になっていますか? こんな簡単で大切なことができていない関係がとても多いのが現実です。
税理士と簡単にやり取りができて、簡単な問題や疑問がすぐに解決できる関係作りがとても大切です。この関係作りを持つだけで、やりやすさが大きく変わりますし、コミュニケーションが取れていなかったことに起因する様々な問題も解決していきます。
柔軟な対応ができる人かどうか
あなたは、税務署側に立っているのか、社長側に立っているのか、どっちなのかわからないような顧問税理士とお付き合いしていませんか?
顧問税理士にお金を払って契約しているのに、自分も思う通りにやらせてくれない税理士とお付き合いしていませんか?
思う通りにできていない状態を、ストッパーが利いてるから良いことだ、と自分自身に思い聞かせて窮屈になっていませんか?
経営者がお付き合いすべきは保守的で固い考え方を持つ税理士ではありません。効率的な経営をするために臨機応変に対応策を一緒に考えてくれる税理士です。柔軟な税理士を顧問にすると、経営がとても楽になるのです。
経営者側に立って考えることができる人であるかどうか
経営者が顧問税理士に聞きたいことは、インターネットに転がっているような一般的な回答ではありません。現実的で効果的な対策や解決方法です。
新しい方法ややり方を「それは危険です」と一蹴して許可しない税理士はダメです。アグレッシブな戦略を「それは認められません」とデータからではなくなんとなく意見する税理士もダメです。
インターネットに書いてあるような回答をする税理士に顧問料を払う価値はありませんよね。経営者側に立って最善の方法を一緒に考えてくれるような税理士を顧問にするべきなのです。
【結論】税理士を探す一番良い方法
税理士探しで大切なことは、優秀な税理士を探すことではありません。どのような考え方でお客様と向き合っているかの心持ちが正しい税理士を探すことが大切です。
それと、良い税理士を見つけて契約をするにしても、顧問料の金額も適正価格にしないといけません。月額3万円で何でもやってほしいと依頼されたら、優秀な税理士でも良い結果は出せません。安すぎると一生懸命にやってもらえないので、適当なサービスしか受けられなくなってしまいます。税理士に適正な金額で依頼しなければ、良い税理士もダメな税理士と同じ動き方をします。
それと、良い税理士を探すことよりも重要なことが顧問契約後のルール作りです。税理士と細かいルールを決めないで契約をすると、時間とともになぁなぁの関係になって、何もやってくれない税理士になってしまいます。領収証の入力は誰がやるのか、定期的なミーティングはどのようにやるのか、日頃の相談はどのようにやるのか… などなど、最初から契約書にしっかり盛り込んで、決めたルールを明確化することが大切です。
結論は、顧問税理士探しは、良い税理士を探すことよりも、心持ちの正しい税理士を選んで、適正な条件設定と顧問契約後のルール作りの方が大切なのです。税理士紹介サービスでは良さそうな税理士を紹介してくれるだけサービスなので、それだけでは不十分です。企業と税理士との関係構築までやらないと満足できる状態は作り出せないのが本当のことです。税理士を探す一番良い方法、それは企業と税理士との関係を作り上げてくれるサービスを利用することです。
当社で行う税理士関係診断サービス
私たちは税理士紹介サービスではなく、現在の顧問税理士との関係を診断して改善するサービスを行っています。
まずは今の税理士との関係を見直して、良い関係に戻すことができないかどうかを考えます。その検討後に関係の再構築が難しいようであれば、新しい税理士を探して、その税理士との契約関係にまで踏み込んで取り決めをルール化するところまで支援するサービスを行っています。
このサービスでは少額の料金をいただきますが、私たちが責任を持ってお客様に満足いただけるサービスを提供するために、あえて有料にしています。
間違った顧問税理士を選んでしまって、その後の長い年数を関係不満で苦しむよりも、良い税理士と良い条件で関係を構築する方が、その後の会社経営にとって大きなプラスになります。
今まで合わない税理士を選んでしまって苦労したり、長年無駄なことに時間を費やしたりしてきた経営者を多く見てきました。顧問税理士との良い関係を構築することはとても重要な経営戦略の1つだと思います。
税理士との関係診断サービスをご活用ください
私たちは2001年から20年以上、企業と税理士をマッチングするサービスを行ってきました。2022年時点で企業と税理士をマッチングさせた実績件数は4000件を超えます。
税理士のマッチングサービスの経験を通して、既存の顧問税理士との関係作りをどうやったら改善できるかのノウハウが身に付きました。
そこで私たちは、「顧問税理士を替えよう」と考える前に、現在の顧問税理士との関係を一緒に見直してみることをお勧めしています。現在の顧問税理士との関係を改善する道を探るサービスです。。
すぐに税理士を替えるのではなく、現状を正確に把握して今の顧問税理士との関係を良くする方法をアドバイスしています。これが「税理士との関係診断サービス」です。
社長から顧問の税理士に関する不満点や要望を聞いて、現状の問題点を洗い出し、その内容を基に税理士先生と話をして、改善点を見出していきます。私たちが企業と税理士との間の新しいルールを作り、継続して良い関係が続くようにサポートします。
① 社長からヒアリング
⇩
② 現状の課題点や問題点を洗い出す
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③ 顧問税理士に課題点と問題点を報告
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④ 新しいルールを作る
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⑤ 顧問税理士と良い関係になる
会社経営の相談に乗ることもできます
税理士との関係を改善させるためには、いろいろな会社経営の課題を理解して、それを解決できる方法を知っている必要があります。私たちの本業は「オーナー経営者向けの総合的な経営コンサル」です。今までに5000社を超える企業の経営相談を行ってきたため、税理士との関係改善の診断を的確に分析できる能力も身に付いているのです。
税理士との関係を改善するのと同時に、経営面での改善点が見つかる場合もあります。私たちのサービスを利用することで経営課題の解決にもつながるため、一石二鳥の改善効果が得られるかもしれません。まずは現状について、いろいろとお聞かせください。
下記からお問い合わせができます。お気軽にご相談ください。